自分の市場価値って何で決まってくるのかよくわかんない。
自分の市場価値がはっきりわかるツールとかあればついでに知りたい
こんな風に思っていませんか?
給料安い、休み少ない、スキルアップしにくいというサービス業の三重苦で同じように悩む、接客業12年選手の丸ゴリ(@maru19840229)です。
いろいろ調べていく中でわかったことを同じようなことで悩んでいる方に向けてわかりやすく解説します。
【本記事の内容】
- 転職市場における自分の市場価値を決めるものがわかる
- 自分の市場価値を把握するための具体的な方法を紹介します
- 自分の市場価値の具体的な高め方を解説します
自分の市場価値を決める3つの要素
市場価値とは一つの会社にしばられず、あなたが自由に働く先を選べる自由度のことです。
市場価値が低ければ今の会社か、もしくは似たような会社・業界でしか働けませんが、
市場価値が高ければ今の会社よりもより良い会社に移ったり、違う業種にチャレンジして成果を出すこともできるようになります。
そしてその市場価値は以下の3つの要素を総合的に判断して決まってきます。

- 人脈の広さ、深さで解決できる課題がどれだけあるのか
- 業界に特化した専門スキルの高さで課題を解決できるか
- 業界にとらわれない汎用性の高いスキルをどれだけ持っているか
さらにその3つにプラスして、あなたの年収を左右する最も重要な部分がコレ。
その市場価値にあった報酬が支払われるかは、今いる業界の生産性に左右される
ここを理解しておくことが転職や、今後の人生における「仕事」について考える上ではメチャクチャ重要です。
では一つずつ掘り下げていきましょう。
①人脈の広さ・深さ
あなたの転職市場における価値は人脈の広さや深さで決まります。
なぜなら、あなたを助けてくれる人が多いほど、自分一人では出来ないような仕事が回ってきたときも成果につなげやすいからです。
即戦力と聞くとなんでも自分で解決してしまうスーパービジネスマンを想像してしまいがちですが、お願いしたら動いてくれる人をたくさん知っていることも立派なスキルです。
自分で一人で解決できなくてもあなたのために動いてくれた人が会社の課題を解決してくれるのであれば、それはあなたの成果であるとも言えます。
また、人脈の拡げ方に関しては今就いている仕事で拡げることもできますが、もう一つ、自分のビジネスを立ち上げてそこから自分だけの人脈を構築していくことも重要です。
ココナラなどのプラットフォームを使って自分で獲得した仕事から得られる経験と人脈は、漫然と仕事を続けていては得られない自分だけのものですから非常に価値が高いです。
②業界に特化した専門スキルの高さ
その業界に特化した高いスキルを持っていることも市場価値を高める1つの要因です。
あなた目当ての顧客を会社側が獲得することができますし、他の社員にも波及させれば業界内での自社の差別化に繋がるからです。
ラーメン店に例えてみると
- ラーメン店で培ったうまいラーメンの作り方
- 良い食材の見極め方、仕入れ方法
- ピークタイムの作業の素早さと的確さ
こういったものはその業界に特化した専門性の高い技術です。
働いていきたい業界が決まっている場合はこれを突き詰めていくのもアリですね。
③業界を問わない汎用性の高いビジネススキル
反対に会社や業界を選ばないスキルを持っているかも転職というシーンを考えれば重要視される部分です。
会社や業界が変わっても高いレベルで仕事ができる人材というのはどこでも通用するビジネスの基礎力が高いと言えるからです。
飲食業界で身につきそうな具体的なスキルとしては
- 店舗経営のノウハウ
- リーダー職に就いてマネジメントをしていた経験
- 新規顧客開拓を狙った宣伝戦略
- 新規メニューの開発
こういったものは業界や扱っている商材を問わない汎用性の高い技術といえます。
これは意識的に経験していかない身につかないことが多く、そのため転職市場において重要視される部分です。
会社や業界の生産性で自分の市場価値に見合った年収が決まる
あなたの市場価値を決める最大の要因は
あなたの業界では一人でどのぐらい売り上げを上げられるのか
これであなたの値段は大きく上下します。

理由は簡単で『会社の収益÷従業員の数』以上の給料はいくら頑張っても会社には支払えないからです。潰れちゃいます。
そしてこの業界の生産性というのは業界ごとにかなりのばらつきがあります。
<儲かる業界と飲食業界の比較>
一人当たりの生産性を比較するのにとてもわかりやすいデータがあるのでご紹介しますね。
一人当たりの生産性が500社中最下位クラスの企業でさえ、一人当たり年間に8900万円の売り上げを会社にもたらしています。
あなたの組織の「売上額÷従業員数=一人当たりの売上額」はどのぐらいでしょう?
どんなに素晴らしい技術を持っていて、忙しく働いていたとしても一人当たりの売上額が低ければ大きく稼ぐことは難しいです。
どうみてもダメな酔っ払いにしか見えないような中年サラリーマンでも、適切な人数できちんと収益を上げられる業界に属していれば、そのメンバーというだけで値段が付き、実際に報酬が支払われます。
なんに使うのかよくわからないけど値段だけは高いブランド品みたいなものですね。
少人数でより多く稼げる構造になっている業界やポジションに身を置かないと、自分の市場価値を上げるだけではダメってことですね。
自分の市場価値を知るにはどうしたらいいの?
さて、ここまでで『あなたの市場価値を決める3つの要素+あなたに市場価値に見合った報酬が払われるための大事な条件』がわかりました。
では具体的に自分の市場価値を知るにはどうしたらいいでしょう?
それには3つの方法があります。
ポイントは『客観性』
自分をどれだけ客観的に評価できるかがポイントになります。
自分優れていると思っているだけで相手から見ると大したことのないスキルは自分という商品の売りになりませんからね。
自分の市場価値を知るための方法を『客観性の低いもの→客観性の高いもの』の順に解説します。
自分でスキルの棚卸しをする
まずは自分自身ですでに持っているスキルを先ほどの『3つの要素』に当てはめてみて、『スキルの棚卸し』をしてみましょう。
転職市場というマーケットに自分という商品を売り出すのにどんな機能があって、何が売りなのかを買ってもらう側にわかってもらうためです。
誰にも作れないあなたの料理目当てにくるお客さんがいるような場合は立派な専門性があると思っていいですね。
店長職に就いて経営全般に関わっていたことや他の従業員を取りまとめていた経験があればそれは汎用性が高いビジネススキル。
業界をまたいだ『横展開』の転職も視野に入ってきます。
ネットでできる診断ツールで把握する
業界を問わない汎用性スキルを基にした市場価値をを知りたいならネットでできる無料診断テストを利用するのがおすすめです。
仕事で得た技術・経験は価値があるのか自分で考えるより、統計的なデータを基にした診断テスト方が的確で楽ですからね。
転職サイト大手の@TYPEのサイトでは『市場価値診断テスト』が無料で受けられます。
具体的な推定年収までわかる優れものなので、自分の今の年収と照らし合わせて今の職場が割に合った場所なのかを判断する目安にもなります。
転職のプロにアドバイスをもらいながら判断してもらう
自分の専門性や経験を総合的に判断した市場価値を正確に知りたいのならプロに転職相談をするのがベストです。
転職エージェントはあなたと同じような経験を持つ人の事例をたくさん知っていますから、実際にどんな企業があなたのような人材を欲しがっているのかを知ることができます。
転職サイトではキャリアに関する相談を無料で受け付けています。
こちらの記事ではたくさんあってわかりにくい転職サイトごとの違いを解説しています。
※転職エージェントへの相談は「転職するつもりがあることが前提」になります。
自分の市場価値を高めるには?
自分の市場価値を決める要素もわかり、今現在の自分の市場価値もわかるようになりましたね。
でも、今持っているものだけで『自分の階級』みたいなものが固定化されるのもなんだか悔しいですよね。
自分の市場価値を高めていくには先ほどの『自分の市場価値を決める3つの要素』のうち、最低2つを意識的に高めていきましょう。
人脈があって、何らかのスキルがあれば同業他社や異業種に転職しても仕事で成果を上げられます。
人脈がなくても、業界での専門性、ビジネスのスキルがともに高ければ会社にとっては貴重な存在になれるからです。
専門性を突き詰める
最初はとにかく技術を磨きましょう。
技術のない人間は人から尊敬されにくいし、重要な仕事も任せられないからです。
美味い料理を知らない、作れない人間に全国チェーンの新規メニュー開発をするような大きな仕事は任せられないですし(有名居酒屋チェーン「塚田農場」を経営するAPカンパニーの商品開発の募集年収は460~700万円)
一流ホテルで給仕をするのには世界のエグゼクティブにも失礼のないような上質な接客ができないと厳しいですよね(有名な一流ホテルである帝国ホテルの従業員平均年収は703万円)
偉くなることにも意味はあると割り切る
出世することで得られるものは給料ではありません。それはどこの組織でも必要とされるビジネスの基礎力の高さの証明です。
なぜなら、上に立つ人間に必要な人をまとめたり、全体を俯瞰してみる能力は、どの組織においても重宝されるものだからです。
例えば、店舗のオペレーションのことを気にかけて仕組みを整えたり(いわゆる店が回るとか回らないというやつ)部下の人員配置やシフトの調整、モチベーションの管理などのメンタルケアの部分などですね。
こういったものは店舗、会社どころか業界が変わっても生かせるものですから、出世していたことは転職する際にも有利に働きます。
最近では能力はある程度あるのに出世することを拒む人も多いですが、「現場で働いていました」よりも「現場で10人のチームをまとめるリーダー職として3年働いていました」と言える方が異業種の人から見ても能力の高さがイメージしやすいですからね。
重たい責任を背負った期間は今の会社を辞めてもけっして無駄にはなりません。
会社の看板を外した自分と付き合ってくれる人間関係を作る
『会社名や店舗名+役職』で覚えられるより個人名で指名される付き合い方を普段から心がけてみましょう。
なぜならあなたが就くべきなのは会社でなく、業界だからです。
その業界の中で仕事をしていくのに必要な人脈さえ得てしまえば、今の会社にいなくたって同業他社でも同じような仕事ができます。
社内の固定化された人間関係の中でしか自分の価値を認めてもらえないような環境は自分の居場所や可能性を狭める行為です。
そういった付き合い方ができているかを測るバロメータのひとつとしては、あなたにやってほしいと指名されて会社に仕事が来るかどうかです。
さらにその依頼された仕事を、「忙しいから」と部下や同僚に振った時に相手がカンカンに怒るようであればかなり良いですね。
その人はあなたがどの会社にいようが追いかけてまで仕事を持ってきてくれるあなただけの資産です。
こういった関係性の人には逆のパターン、苦手だけれど何とかしなければいけない仕事を頼みやすいというメリットもありますね。
人間には向き不向きがありますから自分にはできないことを人に頼んでやってもらえるのもスキルの一つですから。
『ストレングスファインダー』という世界中で使われている有名な自己診断ツールを使うことで自分の使い方を正確に知ることができます。
2つ以上のスキルはあるのに給料が安いなら、あとはポジションの問題
とはいえスキルばかり磨いていても仕方がない場合もあって、それはそもそものポジション選びを間違えている場合です。
この場合はいくら頑張っても給料は増えません。
社長にまで上り詰めて従業員を安い給料でコキ使うとかであれば話は別ですが。
頑張ってるのに給料が安い原因は業界のパイの大きさの問題なのでそこを変えればいいんです。
スキルは高いのに給料が安いなら稼げる業界にシフトするだけで自分の市場価値通りの年収が支払われます。
スキルの『横展開』ですね。
例えば上手い料理、特に新規メニューの開発ならだれにも負けないような専門性があるけど、厨房にこもってひたすら料理してたから人脈ないし、忙しいだけで給料低い。
こんな場合は今流行の「レシピ提案型サイト」を運営するITベンチャーへの転職、なんていうのも考えられますね。
顧客の数は全国でその日の料理に困っている人の数だけいますから、一つの店舗でひたすら新規メニューを提供し続けるよりあなた一人で生み出せる富の大きさがよっぽどデカいです。
また、そこで得られるwebの知識や経験は今後も新規参入が止まらないであろうweb業界の中で、新しい知識で武装した10代20代の若者にはない貴重な資産、アドバンテージになります。
まとめ
あなたの市場価値を決めるものは3つです。
- 人脈の広さと深さ
- 業界に特化した専門スキル
- 業界に縛られない汎用性の高いビジネススキル
そしてその市場価値通りの年収が支払われるかを決める要因は1つのみ。
今いる業界は一人の仕事でどのぐらい売り上げを上げられるのか
これが重要です。
自分の市場価値を調べる方法は3つ。
- 自分でスキルを棚卸しする
ネットの診断テストを受けてみる
- 転職サイトに登録して転職エージェントに相談してみる
客観性が高いほどより正確に自分の市場価値を知ることができます。
市場価値を高める3つの要因を意識したスキルアップをする
スキルを上げたら『横展開』も視野に入れ、業界にしばられずにいいポジションで働くことを選ぶ
仕事をしていくっていうのは自分を主人公にしたゲームのようなものです。
それぞれのキャラの特性を生かしたスキルを身に付けさせ、クエストを攻略していきましょう。
永久に始まりの街の周りでスライム倒してても忙しいだけでつまんないですからね。